ススム君の太陽系探検隊
流れ星って何?

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晴れた夜空をながめると、ひとすじのラインをえがいて、星が流れていくことがあります。そんな流れ星に願い事をしたことって、だれにでもあるのではないでしょうか?

消えないうちにと思っても、あっという間になくなってしまいます。流れ星の正体とは何なのでしょうか?

「流れ星」って、なに?

流れ星

流れ星とは、天体現象(げんしょう)の一つと言われています。太陽(たいよう)のまわりをまわっている小さな天体のなかに、流星物質(りゅうせいぶっしつ)というものがあって、それが地球(ちきゅう)の大気のなかで光っているのです。

流れ星そのものは、宇宙(うちゅう)をただよっているチリや小さい岩のかけらが、地球の重力に引き寄せられて、大気とこすり合わさって、もえてしまったものなんですよ。また、全部もえてしまわずに、地上におちたものを隕石(いんせき)と言います。さらに、流れ星のもとになる小天体は彗星(すいせい)から生まれています。なので、流れ星は彗星のこどもということになりますね。

※2013年にロシアに落下した巨大隕石(きょだいいんせき)については「ロシアにおちた隕石(いんせき)「チェリャビンスク隕石」って?」の項目をごらんください。

「しし座流星群(りゅうせいぐん)」って?

しし座流星群

年に何回か決まった時期(じき)になると、流れ星がまとまって見えることがあります。これを流星群(りゅうせいぐん)と言います。そのなかでも、よく知られているのは、夏のペルセウス座流星群、冬のふたご座流星群などですね。

ところで、2001年に「しし座流星群」が話題(わだい)になったことを、おぼえていますか?しし座流星群のもとにになる、とても小さなチリは、テンペル・タットルという彗星から出たチリなんです。このことからテンペル・タットル彗星は、しし座流星群のお母さんだと考えられています。

流れ星の流れる方向が、しし座の方向なので、しし座流星群という名前がつけられているんですよ。その時は、みんな大騒ぎ(おおさわぎ)になって、しし座流星群を見に、いろんなところに出かけましたが、今度は、いつ見れるのか?予測(よそく)するのは、むずかしいことです。

「流れ星」の見つけかたって?

流れ星は一晩中(ひとばんじゅう)空を見ていれば、いくつも見つけることができます。でも、明るさやスピード(光っている時間)、色、見ている場所、季節や方角などによって見え方がちがいます。なかには金星よりも明るく見える流れ星もあって、その明るさから「火球(かきゅう)」と呼ばれています。

インターネットや星座関係(せいざかんけい)の雑誌(ざっし)で、流れ星の情報(じょうほう)をあつめるのもたのしいですよ!いろんな情報を集めて、みなさんも、夜空を見上げて、流れ星をさがしてみてくださいね。

「流れ星」にまつわる言い伝えって?

流れ星

世界各地には、流れ星にまつわる言い伝えがいくつかあります。なかでも北アメリカを始め、ヨーロッパからアジアにかけての広い地域で古くから有名なのが、「流れ星に願い事をすると願いが叶う」というもの。

中部ヨーロッパからバルト海沿岸(えんがん)にかけての地域では、「人はそれぞれ大空に自分の星があって、人がこの世からいなくなると、その星は流れ星となって落ちる」と信じられているようです。

ロシアにおちた隕石(いんせき)「チェリャビンスク隕石」って?

2013年、ロシアのチェリャビンスク州(しゅう)という場所に、巨大な隕石(いんせき)が落下しました。隕石が落下した時刻(じこく)は平日の昼間(ひるま)で、市民は仕事をしたり、子どもたちは学校で勉強したりしているときでした。車を運転(うんてん)していたドライバーさんたちは、ドライブレコーダーと呼ばれる、車につみこまれたカメラで、その隕石が落下(らっか)するようすをハッキリと記録(きろく)していたのです。

隕石は、燃え尽きることなく地球の表面近くまで落下し、途中でいくつかの破片に分解(ぶんかい)しました。このせいで、落下の際におこる大きな衝撃波(しょうげきは)により、6つの都市で窓ガラスがわれたり、その破片(はへん)でけがをする被害(ひがい)が出て、世界中で大きなニュースになりました。

隕石のおおくは、鉄(てつ)で出来ており、小さい隕石なら、地球に落ちてくるあいだに燃えつきてなくなってしまうことが多くあります。しかしこの「チェリャビンスク隕石(いんせき)」は、あまりの大きさにもえつきることなく、いくつかの破片(はへん)に分解(ぶんかい)しながら、みずうみの底についらくしたと考えられています。

もしも地面に落下(らっか)したのなら、隕石がさめたころに回収(かいしゅう)したり、くだいて持ち帰って調査(ちょうさ)することができたはずなのです。しかし、みずうみの底におちたとなると、あまりの重さにひき上げるのはたいへんむずかしく、どのくらいのサイズだったのか、重さはどれくらいあったのかなど、くわしい調査(ちょうさ)は何も出来ていません。

流れ星や隕石(いんせき)って落ちてくることが予測(よそく)できるの?

答えは、「大きめの隕石(いんせき)なら、性能(せいのう)のいい望遠鏡(ぼうえんきょう)から見えているので予測(よそく)できる」です。

なぜなら、大きい隕石(いんせき)が人が多くあつまっている場所に落ちてしまうと、けが人がたくさん出たり、建物(たてもの)がこわれてしまったりするからです。人間の生活にえいきょうが出るばあいは、その町にすむ人たちを避難(ひなん)させなくてはならなくなります。

そうならないために、落ちてきそうなかけらを望遠鏡(ぼうえんきょう)でかんさつして、「ほうっておいても安全なもの」「注意して観察(かんさつ)しなければいけないもの」というふうに、しゅるいによって区別されます。そして、「観察(かんさつ)しなければいけないもの」と区別された時に、そのひとつひとつに番号がわりふられます。

この番号は、隕石(いんせき)だけではなく、宇宙の人工衛星(じんこうえいせい)がこわれて落ちてきそうなときや、打ち上げたロケットのはへんが地球に落ちてきそうなときにも使われます。

これらのように、地球上になんらかの影響(えいきょう)をおよぼす危険(きけん)があるものを「宇宙ごみ(スペースデブリ)」とよびます。

でも、小さな宇宙ごみであれば、ふつうの流れ星と同じように、地球に落ちてきたしゅんかんにもえつきてなくなってしまうものがほとんどなので、そんなに気にしなくてもだいじょうぶですよ。

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